毎年夏にはお盆に帰省とお墓参りをする方も多いですよね。
お盆と言うと、おばあちゃんの家に親族一同が集まってお墓参りに出かけ、夜は大人たちがにぎやかに昔話や近況などを酒の肴にして多いに盛り上がる夏の恒例行事。
と言うのが思い描くお盆のイメージは、だいたいこんな感じではないでしょうか。
しかし、
- なぜお盆にお墓参りをするのか
- そもそもお盆って何なのか
- いつからいつまでなのか
そしてあのキュウリとナスの置物は一体…
素朴な疑問がいっぱいですよね。
お盆とは、どんな意味を持つ行事なのでしょうか。
また、いつからいつまでのことを指すのか、一般的な日程についてもご紹介しますね。
では、早速、見てみましょう。
お盆の意味って?
昔から、お盆には亡くなったご先祖様の霊がこの世へ帰ってくるといわれています。
お盆とは、帰ってきたご先祖様の霊をお迎えし、共に過ごし、そして再びあの世へ送り出す期間です!
今私たちが生きているのは、ご先祖さまがいてくれたからですよね。
その感謝を伝える大切な行事なのです。
お墓参りをするのは、いつもご先祖様が眠る場所をきれいにして、感謝の気持ちを表すためです。
お盆の初日には、あの世から帰ってくるご先祖様が迷うことのないように「迎え火」を焚き、最後の日には「送り火」を焚きます
有名な京都の大文字焼も、毎年8/16に行われる送り火です。
ちなみに、キュウリで作られた置物は「馬」を表し、「走るのが早い馬に乗って少しでも早く帰ってきてほしい」という意味で飾られます。
ナスで作られたものは「牛」。こちらはあの世へ帰るときのためのもので、来る時とは逆に、ゆっくりのんびり帰ってね、という気持ちが込められています。
この置物を「精霊馬(しょうりょううま)」と言います。
お盆と言えば、盆踊りも欠かせません。
これは、家族がご先祖様と一緒に、にぎやかで楽しいひとときを過ごせるようにと行われています。
ということで、お盆は、先祖さまへの感謝と今生きている血縁の絆を確認するという意味なのかもしれませんね。
お盆っていつからいつまでのことなのか
ところで、お盆とはいつからいつまでの期間をいうのでしょうか。
私が住む北海道では毎年8/13~8/16に行われるのが普通で、お盆休みによる帰省ラッシュのニュースを聞くのもこの時期なので、これが日本全国共通の日程だと思っていました。
しかし実際は地域によって異なるのです。
- 東京など一部の関東圏では7/13~7/16(一部では15日まで)。
- 沖縄などでは「旧暦」の7/13~7/15
- その他多くの地域では8/13~8/16(一部では15日まで)。
時期の違いがあるのは、旧暦と新暦の切り替えによるものと考えられています。
沖縄等では旧暦を基にしているため毎年日程が異なりますが、その他の地域では新暦(現在一般的に使われているカレンダーの日付)で日にちが決まっているため、年によって日程が変わることはありません。
なお、旧暦の7/13~7/15は、旧暦カレンダーによると、2018年でいうと8/23~8/25にあたりますので、毎年大体8月下旬から9月上旬となりますね。
東京圏のお盆が一か月早く行われるのは、旧暦のお盆の日にちを、新暦になってもそのまま使っているためです。
都市部と地方で日程をずらすことで、人が集まりやすいようにしたという説があります。
一般的なお盆期間 ⇒ 盆入り8/13~盆明け8/16
新盆ってやはり違うの?
新盆(にいぼん)とは、亡くなって四十九日が過ぎたあとに初めて迎えるお盆のことを言い、特別な意味があります。
新盆は、亡くなった人が初めてこの世に「里帰り」する日。
親戚だけでなく故人と親しかった友人なども招き、盛大にもてなすところが多いようです。
お坊さんを招いて、家で法要を行います。
通常お盆には、仏壇の両脇に盆提灯を飾ります。
これに加えて初盆には、ご先祖様が迷わず帰ってくるように白い無地の提灯を玄関や軒先に飾ります。
家で用意してもよいですが、親戚から贈られることもあります。
新盆が終わったら、送り火とともに燃やすか、お寺でお焚き上げをしてもらいます。
最後に
「お盆にはご先祖様の霊が帰ってくる」という知識はありましたが、これまで私は、親に連れられてただ漠然とお墓参りをするだけでした。
盆踊りがご先祖様と一緒に楽しむものとは知らなかったし、実家には仏壇がないため迎え火や送り火もやったことがありません。
そして、お盆の日程が地域によって異なるというのも驚きました。
お盆について何も知らなったんだな、と少し反省しています。
今年のお盆には、ご先祖様に感謝を伝えるべく、「おかえりなさい」の気持ちでお迎えしたいと思います。