「お月見の由来や意味を子どもにもわかるように説明するにどうしたらいいのか?」
と悩んだことありませんか!
秋になると日が暮れるのが早くなり、夜長の季節となります。
そんな季節だからお月見という風習ができたのでしょうか。
人は昔から月を愛でていました。
家族でお月見をしているとき、「どうしてお月見はするの?」なんてお子さんに聞かれたらどうしますか?
説明できそうですか?
そこで、お月見の由来やお供え物の意味を子供にわかるようにまとめてみましたので、お子さんに説明する際には参考にしてください。
では、早速、見てみましょう。
お月見の由来や意味とは?



中国の貴族たちがきれいな月を見ながら集まって盛り上がっていたものが、平安時代頃には日本にも伝わっていました。
日本では「観月の宴」と言われていました。
やがて、貴族から庶民へと広がっていきます。
庶民の間では、「観月の宴」を行う時期が作物の収穫時期に近いこともあったので、収穫を感謝するものとして広まりました。
それが、今のお月見につながっています。
お月見の時の月は十五夜と呼ばれ、この夜に登る月は満月のことを指します。
十五夜に登る月には「芋名月」という別名もあり、収穫を感謝して月を愛でながらお供え物をしたということが分かります。
月は信仰対象、つまり神さまにも似た存在であることがお月見という習慣からは読み取ることができます。
と言うことで、お子さんには、
昔は、月の満ち欠けで作物を作っていたので、お月さんにありがとうって、お供えをしたかったのよ」
と教えるのもいいですね。
お団子とすすきの組み合わせの意味あるの?



お団子の意味
お団子はお米から作られているので、お米の収穫を感謝したお供え物です。
地域によって形が変わるようですが、まんまるなお団子は十五夜の満月に似せています。
「芋名月」という名前があることから、芋の形とも言われています。
「丸」は昔から縁起の良い形とされていて、月で言えば全てが見える状態、完全な状態、満たされた状態と言えます。
そこから、幸福や物事の成功、健康などのご利益があるとされています
お団子を積み上げてお供えするのは、より天に近くなり、月への感謝と祈りが届きやすいということのようです。
すすきの意味
すすきは、「依代(よりしろ)」という目に見えない神さまの仮の体として供えます。
収穫の感謝のために、本当は稲穂が供えられるべきなのですが、お月見の時期に稲穂はありません。
そこで、形の似ているすすきを供えるようになりました。
しかし、すすきにもしっかりとしたご利益があります。
すすきには魔除けの力があるので、お月見のときに供えたすすきを家の軒先に吊るしておくと、1年間病気などを遠ざけてくれます。
お子さんには、
を教えた方がいいかもしれませんね。
どうして月を信仰したのか?



現代では宇宙の解明が進んでいますが、昔の人にとっては神さまのような存在だったのではないでしょうか。
太陽は日蝕を除くと、毎日同じ姿をしています。それは、丸い形ですね。
しかし、月は毎日少しずつ満ち欠けをして日々姿を変えていきます。
月の満ち欠けが「再生」というイメージと結びつき、ところによっては収穫を感謝する信仰の対象となりました。
種まきから少しずつ成長していき、やがて実り、人々の作物として収穫されます。
何もなくなった畑に、再び種がまかれ、実り、そして収穫される…その繰り返しが月の満ち欠けと似ています。
生まれては亡くなり、復活する。
お子さんには、
とお話しするのも、さらにお月見の意味も深くなるのではないでしょうか。
最後に
現代ではお月見は「お月見団子を食べる日」というイメージが強いかもしれません。
お月見の由来を知らなくても、困ることもないでしょう。
しかし、昔の人が残してくれた感謝の風習を後世に伝えていくことで、その思いは脈々と受け継がれていくのではないでしょうか。
帰り道、ふと見上げた空に月が登っていたら「ありがとう」と心の中で呟いてみると、少し穏やかになれるかもしれませんね。