けんちん汁と豚汁の違いって知っていましたか?
けんちん汁と豚汁って一見同じ料理にみえますよね。
私は豚肉が入っているか・いないかの違いだけだと思っていました。
ですが、調べてみると実は大きな違いがあったのです。
そこで、今回、けんちん汁と豚汁はなにかとけんちん汁と豚汁の違いについて説明していきます。
けんちん汁とはなにか?


精進料理とは、肉類や魚介類を一切使わずに、穀物・野菜などを中心とした料理のことです。
ダシもしいたけと昆布からとります。
けんちん汁という名前の語源は定かではなく、中華料理の「巻繊汁(けんちんじる)」からという説もあります。
また「神奈川県鎌倉市に実在する「建長寺(けんちょうじ)」の修行僧が作っていた事から、「建長汁」がなまり、けんちん汁になったといわれているのが一番有力な説だといわれています。
作り方は大根、ゴボウ、にんじん、こんにゃく、里芋、豆腐をごま油で炒めて、ダシを加えて煮込み、最後に醤油を加えます。
地域によっては醤油ではなく、みそで味付けする場合もあります。
次は、気になる豚汁についてです。
豚汁とはなにか?
養豚業が盛んになった明治以降であると考えられます。
飛鳥時代には「肉食禁止令」が出され、けものの肉を食べることは禁止されていました。
しかし、イノシシの肉は禁止されていなかったため、鍋に入れて牡丹鍋にして食べていたそうです。
これが、後々豚汁へと変化していったのではないかといわれています。
バラの豚肉が使われていることが多く、豚の脂で汁が冷めにくく、寒い地方や寒い時期によく食べられています。
私の住む北海道では、冬の定番料理です。
小さい頃はスキー大会や、子供の行事の時、地域の行事の時にお母さん方が具材を持ち寄って、大量に作ってくれた思い出があります。
寒い日に食べるものというイメージが強いためか、体が冷えたに日には体の中から温めるために豚汁を作る家庭も多いです。
けんちん汁と豚汁の違いはコレ!


どちらもたくさん具材を多く使っていて、見た目にはわかりにくいです。
それでは、けんちん汁と豚汁の違いを整理してみますと・・・
けんちん汁と豚汁の違い1
1.ダシ
けんちん汁は精進料理のため、昆布やしいたけでダシをとりますが、豚汁は特に決まりはなく、かつも節でもダシをとります。
けんちん汁と豚汁の違い2
2.味付けと調理法
けんちん汁は一度具材をゴマ油で炒めてから、醤油で味付けした汁で煮ます。
豚汁はゴマ油で炒めたりしませんし、味付けは味噌でします。
けんちん汁と豚汁の違い3
3.豚肉
豚汁はその名のとおり、豚肉を入れます。
やはり豚バラ肉の方は脂が味噌汁に溶け込み、コクがでてとても美味しくなります。
けんちん汁には、基本的に肉は入れません。
このふたつのカロリーですが、
となり、豚肉が入っている分、豚汁のほうがカロリーは高くなります。
ですが、たくさんの具材を入れているので、栄養価がとっても高いのです。
たくさん具材を入れることで、おかずいらずにもなるので、忙しい人や一人暮らしの人にも簡単で美味しい調理法ですね。
まとめ
けんちん汁と豚汁の境界線は地域や作っている人それぞれで、境界線があいまいです。
どちらも醤油味と味噌味の地域もあれば、豚肉をごま油で炒めてから煮込む家庭もあります。
けんちん汁に豚肉を入れる人もいます。
具材に決まりはないので、冷蔵庫に残っている野菜をいくつか入れるだけで、簡単で美味しい料理が作れるのは嬉しいですね。
美味しく食べるのが一番です。
ですが、違いを少し知っておくだけで今までと違う作り方になるかもしれませんね。
ほかの食材の違いも併せてお読みください。