日本には三大夜景というものがあります。
夜景を特集した本や雑誌も発売されています。
人々を虜にしてやまない夜景ですが、なぜきれいだと感じるのでしょうか。
今回は、より夜景を楽しめるように夜景がきれいに見える理由や見るときのポイントをまとめてみましたので参考にしてみてくださいね。
夜景はどうして綺麗なの?



夜景はとてもきれいですよね。
暗い空間の中、きらきらと輝いている光というのはとてもきれいに見えます。
星空なんかもそうですね。
それでは、昼間の景色と比べて、どうして夜景はきれいだと感じるのでしょうか。
どんな理由があるのか見てみましょう。
光がもたらす安心感
夜になると太陽が沈み、世界は暗さに包まれます。
本当はとても暗く、何も見えないので不安になるところですが、光があれば安心するはずです。なぜ、そう感じるのでしょうか。
人は視覚から多くの情報を得て生きているので、無意識にでも視覚が遮断されると不安になるのです。
そこに光が当たるとそこに何がある、どんな形をしている、どんな色をしているなどの情報を得ることができるのです。
この光がある安心というのが、夜景できらめく光をきれいだと思うことに繋がっているのです。
暗闇が隠してくれる
前述では光によって見えることが安心に繋がる、と書きました。
一方で、暗闇はいろんなものを隠してくれる働きがあります。
逆のことを言っているようになるのですが、夜景とはそもそも人々が暮らしている日常の光を見ているだけなのです。
それを遠くから見ることで、日常を遠くに感じ、日常の景色を隠してくれるわけです。
見たくないものを隠して、きれいな光だけを見せてくれる、それが夜景なのかもしれません。
では、どうして冬の夜景が綺麗なのでしょう。
冬の夜景が綺麗なのはどうしてなの?



冬の夜景は特にきれいに見えると言いますが、それは何故でしょうか。
空気が澄んでいる
冬は肌も乾燥する季節。つまり、冬の乾燥は当たり前です。
実は、この乾燥が「空気が澄んでいる」という状態を作り出してくれています。
その理由ですが、例えば、2つのコップがあるとします。
1つは水が入っていて、もう1つはお湯が入っています。
このとき、2つのコップは明らかに違う様子のはずです。
お湯の方は湯気が出ていて、水の方は何も出ていない。
この現象は、海や川などでも同じことが言えます。
夏の暑さで温められた海や川からは水蒸気が多く発生します。
よって空気中には水蒸気が多くあり、そこに光が反射したり、埃が滞留することになる。
そして、温度と湿度も上がり、気持ちもゲンナリしますが、視界もくすむ状態になる。
しかし、冬の寒さで冷えた海や川からはあまり水蒸気は発生しません。
空気中に湿度が少ないため、光が反射したり、埃が滞留しないので空気はきれいな状態です。
結果として、温度も湿度も上がらず、乾燥が保たれるわけですね。
空気中に光が届くのを邪魔するものが少ない、空気が澄んでいる状態が冬というわけです。
夜の暗さ
夏と冬では、日照時間が異なります。
しかも、あまり違いはわからないかもしれませんが、夜の暗さが異なるというのです。
時期によって多少誤差はありますが、夏は朝の4時あたりから空が白み始め、夜の8時でもぼんやりと明るく見えます。
一方、冬は朝の7時あたりでもまだ薄暗く、夜の5時には真っ暗になります。
光は暗ければ暗いほど、明るく見えてきれいなので、冬の方がきれいに見えるわけです。
美しい夜景とは?



夜景は各地ありますが、美しい夜景とはどういうものでしょうか。
なお、お話する夜景は、見やすい角度や眼下に広がり感があるという前提で説明しますね。
光の種類
夜景の光が何の光かによって見え方が異なります。
オフィス街が中心なのか、住宅街が中心なのかなどによって光の種類、光の色が違うのです。
オフィス街に使われている光の多くは、青白い光が多く、シャープな印象を受けます。
住宅街はオレンジ味のある光で温かみを感じます。
どちらが良い悪いではなく、印象の違いがありますので見るところによって違う夜景を楽しむことができるでしょう。
夜景の時間
光の種類にも関連するのですが、光が付いていなければ夜景にはなりませんよね。
より多くの光がついているであろう時間帯を狙えば、より美しい夜景を楽しめるはずです。
オフィス街
平日の20時くらいまで。オフィスなので勤務時間帯を狙う必要があります。それ以降は電気が消えてしまいますので、光の数は減ってしまうでしょう。
住宅街
21時くらいまで。家の明かりがついている時間帯でゴールデンタイムがこのあたりまでという目安です。また、車の交通量もこれくらいの時間まで十分あるはずなので、車のライトも夜景の一部となってくれるでしょう。
◯地形が活かされた夜景
夜景の美しさは光の多さももちろんあるかと思うのですが、余白つまり暗闇の部分も重要だと思います。
例えば、函館の夜景を例にしてみると、函館山から臨んだ景色が一番有名ですね。
その景色は、光に満ちた街並みを囲むようにしてある海の暗闇、くびれたような地形の形が露わになるわけです。
その土地の、地形の形によっても夜景の見え方は違い、それぞれの美しさがあるでしょう。
まとめ
夜景がきれいな理由
◯光は人を安心させるもの
◯暗闇がきれいなもの以外を隠してくれる
冬の夜景がきれいな理由
◯空気が澄んでいるため光がまっすぐ届く
◯夜の暗さが深いので光の明るさも増す
美しい夜景のポイント
◯印象が変わる光の種類の違い
◯明かりが多くついてる時間帯を狙って見に行く
◯地形の形の違いによってその土地独特の夜景を見られる
いかがでしたでしょうか。
夜景がきれいに見える理由を知り、鑑賞のポイントを知ったことでより夜景を楽しめるようになったはずです。
まずは自分の暮らしている街の夜景を探してみましょう、きっと一味違う自分の街を見ることができるでしょう。