昆虫の数え方の単位は決まっている?ルーツが英語のため!動物も?

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昆虫をどのように数えますか?

おそらく、1匹、2匹…と数える方が多いのではないでしょうか。

しかし、全ての昆虫を「匹」と数えるのは、本当に正しいのでしょうか。

今一度、「昆虫の数え方の単位」について調べて見ましたので、参考にしてください。

 

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昆虫の数え方の単位で決まっているの?

 

昆虫類は、学術的には「頭(トウ)」という単位が用いられます。

よって、蚊も、カブトムシも、チョウも、カマキリも、バッタも、蟻も、1頭、2頭…というふうに数えます。

もちろん、「匹」という単位が一般的には使われているという点で、「1匹」でも間違いではありません。

しかし、専門的な記述では「1頭」と数えるのが有力です。

 

 

とはいえ、「頭」というと、大型動物を数える単位では?と思う方もいるかもしれません。

 

カブトムシやクワガタなどを「1頭」と数えるのはまだイメージがついても、蚊やチョウまでも「頭」という単位で数えることには、違和感を覚える方も多そうです。

なぜこれらの昆虫も「頭」と数えるのかを、次に見ていきましょう。

 

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どんな決め方をしているの?

 

昆虫は概して「頭」という数え方で統一されています。

「頭」という数え方のルーツは、英語にあります。

もともと英語圏では、牛などの家畜を“head”(頭)という単位で数えていました

 

例えば3匹の牛なら、”3 head of cattle”と数えます。

この数え方は、西欧において、個体数を一概に数える際に採用されました。

博物館に展示された珍しいチョウなどの昆虫も”head”で数えられ、そのうち昆虫研究者たちもその数え方を用いるようになりました。

 

 

そして、20世紀初頭に日本に伝わり、「頭」と訳して用いられるようになった、というのが有力な説です。

ちなみに、それまでは、日本では「匹」という単位が使われていた

この説の他にも、「頭部」「胸部」「胴部」という昆虫の部位から、「頭部」を重視したという説や、昆虫採集は狩猟の一種のような位置づけとされてきたので動物と同じ数え方をするのでは、という説などもあります。

 

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動物はどうなの?

 

それでは、動物はどうでしょう。

動物といっても、哺乳類、魚類、鳥類など、様々ですが、動物も、「匹」「頭」で数えるのが一般的です。

先ほど「頭」という語の起源について触れましたが、両者の違いは何なのでしょうか。

 

結論から言うと、人間や馬より大きい動物は「頭」で数え、小さい動物は「匹」で数えます。

だから、ゾウやキリンは一頭、ネコ、イヌは一匹、と数えます。

しかし、大きさが基準となっているので、大型犬の場合は「頭」で数えます。

 

 

さて、なぜ大きさの基準で馬が出てくるのかというと、人間にとって馬が一番重要な動物であったからです。

昔から馬は、移動や農耕など、人々の生活に密着して人の手助けをしてきました。

 

源氏物語などで、馬は「匹」という単位で数えられています。

しかし、「頭」という数え方が日本に伝わり、主に牛など大型の家畜動物が「頭」というイメージが浸透するとともに、馬も「頭」という呼び方に変化していったそうです。

 

鳥類と魚類は特殊

次に、鳥類は、一羽、一翼、一匹と数えます

ですがダチョウなど、飛ばない大型の鳥類動物は、「頭」で数えることがあります。

 

魚類については、さらに複雑です。

基本的には「匹」が使えますが、平べったい魚は一枚と数え、細い魚(サヨリや白魚)は一条、一筋(ひとすじ)と数えます。

細長い魚(イワシなど)や大きな魚(カツオ、マグロなど)は一本と数えます。

 

また、海に棲んでいても、大型哺乳類のクジラなどは、やはり、一頭と数えます。

 

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かなり特殊なウサギの数え方?

 

さて、色々な動物の数え方を見てきましたが、かなり特殊な数え方をする動物が、ウサギです。

ウサギは、現在では「一匹」という数え方もしますが、昔は「一羽」という数え方をしていました。

この理由には諸説あります。

 

有名な説は、仏教的理由などにより肉食が禁忌とされた時代に、人々が、鳥ということにしてウサギを食べようとしたため、というものです。

 

『日本書紀』の肉食禁止令や、江戸時代に出された『生類憐みの令』では、動物を殺して食すことが禁じられていました。

しかし、鳥と魚は例外だったのです。

 

 

そこで、肉を食べたい人々が、ウサギを「鵜(う)鷺(さぎ)」とこじつけて鳥と同じ数え方をするようになった、というわけです。

長い耳を鳥の翼だとみなしたという説もあるそうです。

更には、狩猟方法が鳥を捕まえるのと同じだったため、という説もあります。

いずれにせよ、ウサギだけ鳥類と同じように数えていたという事実は、なかなか興味深いですよね。

 

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まとめ

さて、今回は昆虫から始まり、様々な動物の数え方に注目しました。

普段なんとなく「一匹」「一頭」などと数えていますが、調べてみると歴史的・文化的背景なども見られて面白いですね。

動物は、大きさで「一匹」か「一頭」かが変わる、という趣旨でしたが、その境界がアバウトな印象を受けました。

また、余談ですが、貴重な動物は小さくても「頭」で数えるそうです。

自分の飼い犬、飼い猫は、「一頭」と数えちゃうのも間違ってはいないのかもしれないですね。

 

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