もみじとかえでの違いを知っていますか?
どちらも童謡「紅葉」では、「照る山もみじ」と「楓(かえで)や蔦(つた)」と言う歌詞で歌われてなじみのものですね。
しかし、耳にはなじみでも、その違いについてはあまりご存知でない方も多いのではしょうか。
そこで、今回、もみじとかえでの違いともみじの由来と種類について調べてみましたので、一緒にみてみましょう。
もみじとかえでの違いは?
結果から言うと、もみじはかえでの一種ということです。しかも、もみじもかえでもカエデ科に属するのです。
かえでの語源は、蛙の手に似てることから”かへるで(蛙手)”と言われていましたが、やがて、”かへで”と変化して、最終的に”かえで”となった。
ところで、世界的に見た場合、カエデ科のかえでがほとんどです。特に北米のカナダに多くあり、その多さゆえに、カナダの国旗にも使われています。
ところが、もみじの形として中国や朝鮮半島に数種類が自生していますが、日本だけがもみじの形の種類多く、まさにもみじの宝庫大国なのです。でもやっぱり、カエデ科の一種なのです。
では、もみじとかえでの違いはどこなのでしょう。
もみじとかえでの違いはココ!
では、全く違いはないのかと言うと、実はあるのです。それは・・・見た目です。
見た目って?
実は、かえでの切り込みの深さは、もみじに比べて浅いのです。つまりは、もみじの葉の切り込みが深いということです。葉の切れ込み自体は似ていますが、もみじの方が切り込みとしては深くなっているんです。
そして、この切り込みが5つ以上のものをもみじということが多いのも特徴となっています。世界的な表現基準からすると、もみじはカエデと表現されてしまいますが、日本だけは、かえではカエデ、もみじの形は、モミジという表現しています。
では、どうして、もみじと言うのか、その由来を見てみましょう。
もみじの由来とは
もみじという表現となる語源は、奈良時代まで遡ります。それは、秋に葉っぱが赤くなったり、黄色くなったりすることを“もみつ“と言っていたのが、それが平安時代にり、“もみじ“と濁った言い方と変化した。
もともと、”もみ”というのは、紅花から揉(も)んで色をだすことを”もみ”という言い方をしていました。それが、木々の紅葉の変化の様子をもみずと言っていた。つまり、今まさに紅葉(こうよう)中である動詞的な表現がもみづってと言っていたのでしょう。
例えば、「今日の山は、昨日に比べて更に、もみづっていますなあ!」とこんな風に言っていたのかもしれませんね。やがて、その山の色づきの変化のことをすべて”もみじ”という言葉に落ち着いたようです。
また、もみじは、かえでに比べて切り込みが深いために人の手のような形になっています。葉としては小さいがその色づきも可愛く見えたためか、赤ん坊の手をもみじのような手と表現しますね。
山全体の色の変化や葉っぱひとつひとつの愛らしさなどが“もみじ”と表現されているのです。もみじの意味は、深いものなのですね。
日本のもみじの三種類
意外にも盆栽の世界では、もみじと呼ばれているのは三種類に決まっています。実は、その三種類のもみじが、日本の秋を楽しく美しくしているのです。
その三種類のもみじとは、何か?
美しいもみじの三種類とは?
日本のカエデの種類は、何種類あるのか言うと以下の30種類です。
1イロハモミジ、2ヤマモミジ、3オオモミジ、4ハウチワカエデ、5コハウチワカエデ、6オオイタヤメイゲツ、7ヒナウチワカエデ、8イタヤカエデ、9エンコウカエデ、10トウカエデ、11タイワントウカエデ、12ウリハダカエデ、13ホソエカエデ、14ヤクシマオナガカエデ、15ウリカエデ、16ミネカエデ、17ナンゴクミネカエデ、18コミネカエデ、19カジカエデ、20テツカエデ、21オガラバナ、22ミツデカエデ、23メグスリノキ、24チドリノキ、25ヒトツバカエデ、26アサノハカエデ、27カラコギカエデ、28クスノハカエデ、29ハナノキ、30クロビイタヤ
これらのカエデの中でも、もみじと呼ばれているのは、切りこみが深い次の三種類です。
この三種類については、盆栽ではモミジとしており、漢字で「槭」と書きます。ちょっと、難しい漢字ですね。
そして、この三種類は切りこみが深くて、それで、ばかりでなく色づきがよく、日本に多く存在しています。そのために、日本の秋がキレイな美しい季節となっている。
世界的に稀な現象となっているのが、日本の秋なのです。なにしろ、国土の約3分の2が山ですからね。
最後に
もみじがかえでよりも日本に親しまれていることはわかりました。
ても、どちらにしろ、どうして、葉っぱの形に切れ込みがあるのか疑問に思い調べましたが結局、謎のようです。
どうして、切り込みができたのかよくわかっていないようでが、ただ、厳しい環境で生き延びていくためにそうなったという説は見解としては一致している。
でも、その結果、キレイな色の変化を出してくれるのですのでありがたいですね。
「”もみじ”でも”かえで”でもどちらでもいいですが、まずは紅葉狩りをじっくり楽しみましょう!」ともみじは色づいて言っているのかもしれませんね。