甚平(じんべい)と作務衣(さむえ)の違いを知っていますか?
甚平と作務衣って、なんとなく似ていますね。
そのためか、甚平は、夏に着ることが多いので、作務衣の夏用のものと思うのも仕方がないのかも知れません。
では、そんな甚平と作務衣の違いはなにか、似ているところについて調べてみましたので、一緒に見てみましょう。
甚平と作務衣の違いは起源!
もともと生まれた期限が違うのです。
甚平の起源
甚平は、戦国時代に鎧(よろい)の上に羽織る陣羽織から、下級武士の雑用に着る雑用陣羽織がヒントとなっている。
つまり、雑用陣羽織を真似て着物風に仕立てものが甚平と呼ばれている。
呼び方も、
陣羽織(じんばおり) → 甚兵衛羽織 → 甚平
と変わっていった。
作務衣の起源
一方、作務衣は、武家社会とは関係がなく、禅僧が雑事をする時に着用する時の衣を作務衣(さむえ)と言っています。
この雑事は、掃除や薪割りなどの業務であります。
がしかし、一種の修業の場でもあり、この業務を作務(さむ)と言われて、この時に着用するので作務衣(さむえ)となっています。
ですから、全く違ったものなのです。
ココ似ている
でも、この甚平と作務衣(さむえ)は、生まれは違っても雑務作業用としては発想は同じです。
雑用業務は、現代では、会社別のユニフォームとなっていますが、こまごましたことを処理する人がいないと何事も業務はうまく運びません。
ですから、昔のユニフォームとして、甚平と作務衣は定着したのでしょうね。
ここで、疑問ですが、甚平と作務衣の下の長さについての違いがあるのでしょう。
どうして違う長さなのか?
この甚平と作務衣は、雑用の業務をするとき、着用される点では、両者は同じ発想から生まれたものと理解できるが甚平の腕の長さと足の長さが全く短い。
これでは、作業や着る時期も制約されてしまう。
この違いについては、特段触れている資料が無かったのですが、考えてみますと、甚平は、戦国時代という状況からして、いざと言う時には、直ぐに脱げることが前提としていた。
一方、作務衣は、ひとつの修業の場でもあり、また、肌を露出するのは道徳的で悪いと言う考え方が
あったのでは、推測される。
しかしながら、作務衣の本来は、裾とかは、すぼめられてはいなかったのですが、今風なアレンジされたきたようです。
結果として、
- 甚平は夏場に着用、
- 作務衣はほぼオールシーズンに着用
定着した。
そして、甚平は、子供用、大人用として夏場に普段着として定着しています。
また、宗教とか関係なく、陶芸、旅館の仲居さん、料理人、和菓子職人など和風的な仕事をするときに馴染み易さから一定のファン層に愛されているのが作務衣です。
最後に
日本人の男性のくつろぎ着として、甚平は定番化していますが、これだと夏場だけなので、作務衣も普段の生活でくつろぎ着として活用もいいですね。
また、今年の夏は、浴衣もいいけれど、甚平で過ごすひと夏のもいいかもしれませんね。