渋柿の渋を抜く方法はいろいろとありますが、ドライアイスがいいということを知っていましたか?
ところで、渋い柿を渋抜きするとあんなに甘くてトロっとした柿になるのは不思議ですよね。
どういう原理で渋が抜けるのかご存知ですか?
そこで、今回、渋柿の渋抜きでドライアイスがいいということ、渋抜きをすると渋が抜ける原理やその他の渋抜きの方法などについて調べてみました。
自分で「渋柿の渋抜きに挑戦しよう」と思っている方!必見ですよ~!!
渋柿の渋抜きの方法とは
柿の木にたくさん柿がなっていると、なんとなく食べたいという衝動に駆られて、子供の頃にその場で食べて、口の中に渋みが充満した記憶がありますね。
これは、私ばかりでなく大昔からみんな経験があったからこそ、何とかして食べてみたいという工夫から渋柿の渋抜き方法が編み出されたのだと思います。
では、どんな方法があるのか見てみましょう。
渋柿の渋抜きの方法
渋柿の渋抜きの方法は、いろいろありますので、いくつかの渋抜きの方法やできあがりまでの期間をご紹介します。
渋柿を吊るして渋を抜く
この方法は、昔からやられている方法で手間と時間がかかってしまいますが、手間暇かけた分、甘みが凝縮されてとてもおいしい干し柿ができる。
干す日数は、柿の種類や大きさによりますが、2~3週間かかります。
渋柿を熟させて渋を抜く
渋柿は、そのまま放っておいても渋が抜けます。りんごと一緒にビニール袋に入れておくと、りんごのエチレンという成分が柿を早く熟させてくれる。
だいたい1週間程でやわらかく渋みもほとんどなくなります。
アルコールで渋を抜く
焼酎やブランデーなどのアルコール度数の高いお酒を使っても渋を抜くことができます。渋柿のヘタのところにアルコールをつけてビニール袋で密封します。
だいたい10日~14日位で渋が抜けて甘くておいしい柿になります。
冷凍で渋を抜く
渋柿の皮をむいてから冷凍庫に2~3日入れておくと渋みが抜けます。ただし、シャーベット状態になるので、柿を楽しむというよりもデザートのお菓子感覚で食べるにはいいですね。
ドライアイスで渋を抜く
ビニール袋に渋柿とドライアイスを直接当たらないように入れて、密封します。そうすると、炭酸ガスが発生するので、大き目のビニール袋に入れるのがコツです。
直射日光の当たらない場所で3~4日保管すると、渋抜き完了です。
渋柿の渋抜きの方法ではドライアイスがいい
渋抜きというと、吊るし柿をイメージする方も多いと思いますが、その方法だとけっこう日数がかかってしまいますね。
早く渋を抜いて甘い柿を食べたいという方は、ドライアイスを使って渋抜きするのが一番早いとのこと!
でも、ドライアイスって普通は、小売りされていないようですが、楽天市場でネット販売をしているようですので紹介しておきますね。
渋を抜くとはいったい何を抜いているでしょう。
渋柿の渋抜きってどんな原理なの?
柿の渋みは、「タンニン」という成分です。
タンニンには、水溶性と不溶性のものがありますが、水溶性のタンニンが不溶性のタンニンに変わると渋みがなくなります。
つまり、「渋抜き」というのは、水溶性のタンニンを不溶性のものに変えることをいいます。
水溶性タンニンは、化学的に不安定で
- 無酸素状態
- 熱処理
- アルコール
などによって不溶性タンニンに変化します。
炭酸ガス効果
実は、先ほどのドライアイスは、炭酸ガスを発生しますので、そのため大き目のビニール袋で渋柿を入れるという話をしました。
実は、この炭酸ガスに渋柿の水溶性のタンニンは、ビックリして異常な呼吸をしてしまい不溶性のタンニンに変化してしまうのです。
これが、ドライアイスを使うと炭酸ガスによって渋抜きが早く抜けるということになるのです!
ですので、渋柿の渋抜きの方法ではドライアイスをおすすめしたのですよ。
柿の渋みは「タンニン」という成分が原因で、水溶性タンニンが不溶性タンニンに変化することで、柿の渋みが抜けていくということになるのですね。
渋柿と甘柿の木は違うの同じなの?
渋柿と甘柿の違いは何なのでしょうか?
何となく、「甘い品種と渋い品種があるんじゃないのかな?」なんて思いますが、実はそうではないのです。
渋柿も甘柿も、実は、すべて元々同じなのですよ。
熟していない、未熟な柿はすべて苦みがあって、これは先にも出た「タンニン」のしわざなんです。
つまり、未熟な柿は全部渋柿ということになります。
でも、柿の中には、熟すにつれて渋みが自然に抜けていくものがあって、そのような柿を甘柿と呼んでいます。それが、いつのまにか、根付いて甘柿になるケースもあるようです。
てっきり、甘い品種と渋い品種があるのかと思っていませんでしたか。
甘柿と渋柿の違いは、品種が違うというわけではなく、「柿が熟しているかいないか」という違いだったのですね。
まとめ
渋柿の渋みの原因は「タンニン」という成分だということが分かりましたね。
水溶性のタンニンを不溶性のタンニンに変化させることで、渋が抜けて甘くておいしい柿が出来上がります。
また、渋柿と甘柿の違いは品種に違いがあるわけではなく、柿が熟しているかいないかの違いだということも分かりました。
渋柿の渋を上手に抜いて、甘くておいしい柿を食べたいですね♪