ひじきの栄養成分をプロの視点でご紹介!見直すと効能がやっぱり凄い

栄養効能
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ひじきの煮物っておいしいと思いませんか?

 

ひじきの煮物は、食卓では小鉢で出ることが多く、あまり目立たないおかずの一品ですよね。

 

でも、あの「ひじき」って、果たして栄養があるのでしょうか。

 

そこで、今回、知人である管理栄養士のshiさんに「ひじきの栄養や効能」などについて説明していただきましたので、参考にしてください。

 

タボス
管理人タボス

では、shiさんよろしくお願いしますね

 

shiさん
shiさん

はーい!わかりました。できるだけわかりやすくひじきについて、ご説明しますね。

 

ひじきは、海藻類の仲間で意外と色も黒く細い紐状で珍しい食材ですが、意外にも凄い栄養と効能があります。

 

今回は、

  • ひじきの栄養
  • ひじきの各効能と見直しされたもの効能
  • ひじきのヒ素の問題
  • 定番の「ひじきの煮物」の簡単調理法

について、説明をしますので一緒に見てみましょう。

 

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 ひじきの栄養について

ひじきは、日本ひじき協議会によると、縄文、弥生時代の遺跡から“ひじき”らしいものが発見されており、古くから食べられていたようです。

 

江戸時代には、料理書である寛永料理物語に「ひじきの煮物と和え物の料理法」まで記されています。

 

日本人にとっては、とても馴染みのある食べ物なのですね。

では、そのひじきには、どんな栄養成分があるのかを文部科学省の食品成分データベースからいくつか抜粋してみますと、次のようになっています。

 

100gあたりたんぱく質(g)脂質(g)炭水化物g灰分(g)ナトリウム(mg)カリウム(mg)カルシウム(mg)マグネシウム(mg)鉄(mg)ヨウ素(㎍)食物繊維総量(mg)
ひじき/ステンレス乾9.23.258.422.71800640010006406.24500051.8
ひじき/ステンレスゆで0.70.33.40.85216096370.39603.7
ひじき/鉄釜乾9.23.258.422.718006400100064058.24500051.8
ひじき/鉄釜ゆで0.70.33.40.85216096372.79603.7

mg:ミリグラムと読み、1mgは、0.001gとなり、1000 mgは1gとなります。

㎍: マイクログラムと読み、1マイクログラムは100万分の1グラムとなります。

※「ステンレス乾」「鉄釜乾」についてわかりにくいので補足説明します。海から採れるひじきは、天日乾燥→加工業者に運び込まれて水戻し→蒸煮→乾燥→出荷という流れが一般的です。この中で蒸煮の仕方をステンレス製の大釜と鉄製の大釜のいずれかでした上で乾燥すると言うことです。

 

栄養成分表を見る限り、「乾燥のひじき」と「ゆでのひじき」での栄養成分にかなりの差がありますね。

 

しかし、それでも、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル成分がたっぷりありますね。

 

これらの栄養成分がどんな効能をもたらすのかを見てみましょう。

 

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ひじきの効能と効果について

先ほど説明しましたように、ひじきには、ミネラル成分がバランスよく含まれています。

 

このミネラルが不足しますと、貧血やむくみ、骨粗しょう症などになってしまいます。

 

しかも、このミネラルは、体内では作ることができませんので、食べことで得られるのですよ。

 

では、今回は、ひじきに多く含まれているカリウム、カルシウム、マグネシウム、ヨウ素そして食物繊維についてみていきましょう。

 

 

カリウム

乾燥ひじきは、6400mgですが、ゆでると160mgになります。

カリウムは、ナトリウムと大きく関わっており、お互いバランスがとれているといい血圧状態となり、それがちょうどいいのがひじきです。

 

高血圧の改善する効能効果

カリウムには、血圧を下げる効果があることが知られています。反対にナトリウムは、血圧を上げる働きがありますが、カリウムを体内に取り入れることで血圧を正常な状態に保つようにします。

 

カルシウム

乾燥ひじきには、1000㎎ですが、ゆでると、96mgと減ります。

しかし、牛乳100g当たり110mgですので、ゆでた場合の96mgは、凄い数値と言えます。

 

骨と歯を促進育成の効能効果

カルシウムと言えば、骨と歯ですが、カルシウムのマグネシウムと含まれていますることから余計に骨と歯を促進育成します。

  • 骨粗しょう症の予防
  • 歯の育成

 

精神安定の効能効果

また、カルシウムが不足すると、イライラ感が増しますが精神的な安定をさせる効果があります。

 

血流改善の効能効果

筋肉には、微量のカルシウムが含まれていて、筋肉収縮をスムーズにして血流を改善します。これにより、肩こりや腰痛、冷え性などを改善します。

 

 

マグネシウム

乾燥ひじきは、640mgですが、ゆでると37mgになります。

マグネシウムは成人男子で280~320mg/日・成人女子で240~260mgを1日の摂取量となっていますので、少しでも補給できるのがいいですね。

 

心臓疾患、高血圧、動脈硬化の改善効能効果

マグネシウムには、酵素の働きを活性化して、筋肉の収縮を促す働きがあります。

これにより、心臓疾患、高血圧、動脈硬化などの症状が改善されることが知られています。

 

ヨウ素

乾燥ひじきは、45000㎍ですが、ゆでると960㎍になります。

ヨウ素は、甲状腺ホルモンには必要なミネラル成分です。

 

成長促進する効能効果

人間の体内に約20~30mgくらいありますが、不足すると体がだるいなどの症状や子供においては発育が遅くなったりします

海藻類のひとつであるひじきを食することで補うことができます。

 

食物繊維

乾燥ひじきは、51.8 mgですが、ゆでると3.7 mgになります。

食物繊維には、コレステロールの吸収と血中のコレステロールの増加を抑える働きがありますので、ひじきを食べて補いましょう。

 

糖尿病を予防する効能効果

ひじきには、血糖値が上がる病気である糖尿病を予防します。

ひじきの食物繊維やマグネシウムが、食べた物を包み込んで小腸までゆっくりと進むため血糖値の上昇がゆっくりとなり、糖尿病の予防につながります。

 

というミネラル成分がいい具合に含まれているのですが、実は、つい数年前までは、ひじきが鉄分の王様と称されていたのですが・・・

それが、見直しされました。

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見直しされた鉄分

乾燥ひじきは、ステンレスと鉄釜で違いがあります。

 

ステンレス乾 → 6.2mg、ステンレスゆで → 0.3mg

鉄釜乾  →   58.2mg、 鉄釜ゆで  →   2.7mg

 

「ステンレス乾」と「鉄釜乾」についてわかりにくいので補足説明しましたが、もう少し詳しく説明しておきますね。

海から採れるひじきは、約80%が伊勢製法によって、乾燥されています。

その工程は次の通りです。

 

3~5月に収穫→産地で天日乾燥→加工業者に運び込まれて水戻し→蒸煮→乾燥→出荷

 

この中で、蒸煮ステンレス製釜鉄製釜でするのかということですが、日本ひじき協議会では、「食の安全・安心」の観点からステンレス釜の使用を推進していると明言しています。ですので、鉄製釜はほとんどしていないのが現状のようです。

 

実は、日本食品標準成分表は、2015年12月25日に改定されましたが、その中で、鉄分の成分が大きく評価が変わり、鉄分の見直しがなされました

 

今までは、鉄分の多い食品と言えば、“ひじき”だったのですが、どうやら鉄釜のおかげだったようですね。

 

昔ですと、鉄釜を使用している家庭も多かったのでしょうけど、現在はほとんどステンレス製の釜や鍋を使用するのがほとんどですので、こういう結果になったのですね。

 

しかし、ひじきには、鉄分ばかりでない上記のミネラル成分がありますので、しっかり食べましょう。

 

とは言っても、ひじきには、以前問題となったヒ素を含んでいて食べるのも気が引けるという方もいらっしゃいますので、ヒ素と食べ過ぎの関係について説明しますね。

 

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ヒ素と食べ過ぎの関係

ことの発端は、2004年7月に、英国食品規格庁が「ひきじは無機ヒ素を多く含むので食べないようにという」勧告だったのです。

 

英国食品基準庁では、「ヒジキでは、無機ヒ素が製品(乾物)で平均77mg/kg(67~96mg/kg)、水戻ししたもので平均11mg/kg(5~23mg/kg)検出された」ということです。

 

食べ過ぎると危険なのか

ヒ素が含まれているので食べ過ぎると危険なのかといことについて、東京都福祉保健局の「食品衛生の窓」では、次のような見解を示しています。

 

厚生労働省の反論として次のように紹介しています。

日本人一人あたりの海草摂取量14.6g ↓ 1日あたりのひじきの摂取量約0.6g ↓ 体重50kgの人が毎日4.7g以上を継続的に摂取しない限り限度を超えることはない ↓ バランスのよい食生活を心がければ健康上のリスクが高まることはない
(平成16年7月30日にアップされた厚生労働省のホームページより抜粋)

 

それで、東京都福祉保健局では、次の更なる対策方法を提示しています。

調理の工夫

多くの方がひじきを水に戻してから使います。

水戻し時間により溶け出すヒ素量をみたところ、

・芽ひじき(1.30ミリグラム含有)から30分後に0.48ミリグラム(36%)溶け出し、60分後には0.89ミリグラム(68%)溶け出しました。

・長ひじき(1.08ミリグラム含有)から30分後に0.37ミリグラム(34%)溶け出し、60分後には0.74ミリグラム(68%)溶け出しました。

 

結論としては、次のように述べています。

  • 乾燥ひじきはたっぷりの水で30分以上水戻ししてから調理する。
  • 水戻しに使った水は、調理には使わない。
  • 水戻しした後は、ボールに入れた水で2~3回洗い、よく水気を絞る。
  • 茹でるときは水戻ししてから茹でる。

 

ヒ素の量が水戻しをすることでかなり流出するので、まずは水戻しからすることで安心して食べることができるのですね。

 

そこで、ミネラル成分がたっぷりのひじきの煮物を簡単に調理できる方法を紹介しますね。

 

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ひじきの煮物の簡単調理法

一般的に、ひじき(乾物)を用意して、ニンジン、油揚げ、サラダ油、だし汁、しょうゆ、砂糖、みりんなどを用意して、ひじきの煮物をつくります。

今回は、めんつゆ、砂糖、しょうゆがあればできるものです。

その動画がありますので、紹介しますね。

 

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最後に

 

タボス
管理人タボス
shiさん、ご説明ありがとうございました。ひじきってとても凄い食材だったのですね。Σ(・□・;)

それにしても、ひじきのミネラル成分がバランスよく含まれているのですね。

 

今までは、夕食のわき役として小鉢にそっと添えられていたのですが、これからは、ミネラル成分の塊に見えてきます。

 

管理人の私は、青い枝豆が入ったひじきの煮物が大好きなので、今度、奥様にお願いして作ってもらうかな !(^^)!

 

 

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